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コクヨ、オフィス環境の変化が働く人に与える影響の定量化を実証実験

DIGITAL X 編集部
2026年1月15日

コクヨは、オフィス環境の変化が働く人に与える影響を定量化する実証実験を、AI(人工知能)技術の導入支援などを手掛けるアドダイスと共同で実施した。スマートウォッチで取得したバイタルデータをAI技術で分析した。オフィス環境と人との関係性を科学的に解明するという。AI技術を提供したアドダイスが2026年1月8日に発表した。

 実証実験を実施したのは、コクヨのワークスタイルイノベーション部とAI(人工知能)技術の導入支援などを手掛けるアドダイス。ワークスタイルイノベーション部のオフィスで営繕工事により一部が閉鎖されたのに合わせ、その環境変化がスタッフの心身に与える影響を測定・分析した。定量的に把握するための実証実験を実施した(図1)。

図1:コクヨの実証では、バイタルデータをAI(人工知能)技術で解析して心身の状態をスコア化し、オフィスの閉鎖期間とその前後で比較した

 実験期間は、2025年4月下旬から同10月で、そのうち6月〜8月にオフィスの一部が閉鎖された。ワークスタイルイノベーション部の24人が参加し、それぞれがスマートウォッチを装着し、心拍数や皮膚温などのバイタルデータを収集した。収集したデータは、AI(人工知能)技術で解析し(1)気持ちの疲れと(2)気持ちの沈みの2種類の軸でスコア化した。

 オフィスの一部閉鎖期間と、その前後でスコアを比較したところ、一部参加者にスコアの変化があったものの、参加者全員の合計値には大きな差はなかったという。平均値でプロットすると(1)疲れ、沈み共に低い、(2)疲れは低く、沈みが高い、(3)疲れが高く、沈みが低いといった3群に分けられる可能性が得られたとしている。

 ワークスタイルイノベーション部は、ワークスタイルに関わるワークプレイスや制度、ツール、運用などの設計に取り組んでいる。その一環でオフィスと人との関係性を科学的に解析している。アドダイスは人や物体に潜むリスクの予兆を捉えるAI技術をヘルスケアや空調制御などの産業分野に提供している。今後は、オフィス環境と人との関係性の科学的な解明に、それぞれの立場から取り組んでいくという。

 アドダイスによると、健康投資は近年、戦略的資産への投資だという認識が広がっているが、人的資本経営の施策の有効性を評価するための定量的なKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)が求められている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名コクヨ ワークスタイルイノベーション部
業種製造
地域東京都港区
課題オフィス環境の変化が働く人に与える影響を定量的に評価したい
解決の仕組みオフィスが一部返済された期間に前後して、そこで働くスタッフのバイタルデータを取得し分析する
推進母体/体制コクヨ、アドダイス
活用しているデータ心拍数、皮膚温などのバイタルデータ
採用している製品/サービス/技術人や物体に潜むリスクの予兆を捉えるAI技術「予兆制御AI」(アドダイス製)
稼働時期2025年4月下旬〜同10月(実証実施期間)