• UseCase
  • 製造

サントリーHD、顧客の声から意図を理解するAIエージェントを導入

DIGITAL X 編集部
2026年2月2日

サントリーホールディングスは、顧客の声(VoC:Voice of Customer)を分析するAI(人工知能)エージェントを導入した。キーワード中心の分析では捉えきれなかった意図を抽出・可視化し、経営判断や事業戦略に結び付けたい考え。AIエージェントを提供するテックタッチが2026年1月27日に発表した。

 サントリーホールディングスが導入したのは、顧客の声(VoC:Voice of Customer)を分析するためのAI(人工知能)エージェント。「お客さまセンター」に集約される問い合わせ内容や意見を横断的に解析し「本当に何を知りたいのか」「何に不安や関心を抱いているのか」といった意図までを読み取り、経営判断や事業活動に結び付けるのが目的だ。

 AIエージェントは、文章の背景や目的を理解した上で問い合わせなどを分類・整理する。例えば「カフェイン」という単語を含む問い合わせに対し「妊娠中の摂取への懸念」や「子どもへの影響」「過剰摂取に対するリスク」といった関心の違いを判別し異なるカテゴリーに分類する。従来はキーワードの一致による分類が中心で、意味や目的が異なる問い合わせを区別できず担当者が確認する必要があった。

 分析結果は、前年比較を含む積み上げグラフや、ブランド別・部門別など複数軸で可視化する。チャットのインタフェースを持ち、自然言語で問いかければ、定量データと実際の顧客の声を組み合わせて回答する。

 AIエージェントは、過去に蓄積してきた分類軸や分析基準に加え、独自の視点を反映できるようにチューニングしている。「環境志向」や「アレルギー対応」「包材」などの観点を学習させ、現場や関係部門が活用しやすくした。

 サントリーのお客さまセンターには年間約7万5000件の問い合わせや意見が寄せられている。商品開発や品質改善、リスク管理などに利用しているものの、情報量の増加により、従来の分析手法では十分に価値を引き出し切れない状況が顕在化していたという。

 今後は、チャットによる週次レポートの生成や、顧客の不満やリスク兆候の早期検知などができるようにする。

 AIエージェントにはテックタッチが提供する「AI Central Voice」を採用している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名サントリーホールディングス
業種製造
地域大阪市(本社)
課題「お客さまセンター」に寄せられる問い合わせや意見の増加に伴い、キーワード一致による分析では、顧客の意図などを十分に把握できず、それを補うのに担当者の確認が求められる
解決の仕組み問い合わせ内容から、その背景にある意図を抽出して分類することで、商品管理やリスク管理といった経営・事業判断に結び付ける
推進母体/体制サントリーホールディングス、テックタッチ
活用しているデータお客さまセンターに寄せられる顧客の声(VoC)
採用している製品/サービス/技術AIエージェント「AI Central Voice」(テックタッチ製)
稼働時期--