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東京・足立区、EBPM(証拠に基づく政策立案)の推進に向けたAIエージェントを実証実験

DIGITAL X 編集部
2026年2月9日

東京都足立区は、EBPM(Evidence Based Policy Making:証拠に基づく政策立案)の推進に向けてAI(人工知能)エージェントの実証実験を開始する。区の職員がAIエージェントと対話しながら政策の進捗把握や効果検証ができる環境を構築し、行政経営の質の向上および区民サービスの最適化を図りたい考えだ。実証実験に参加するNECが2026年2月2日に発表した。

 足立区が実施するのは、EBPM(Evidence Based Policy Making:証拠に基づく政策立案)を推進するに当たりAI(人工知能)エージェントを活用することの実証実験。EBPMは、政策の目的を明確にしたうえで、データに基づいく論理モデルによって、その政策を企画・評価・改善する取り組みである。

 実験ではまず、足立区が最重要施策の1つに挙げる防犯施策を対象に実施する。具体的には、AIエージェントを搭載したデータ分析基盤「政策ダッシュボード」を構築。区の職員は、政策ダッシュボードとの自然言語による対話形式で、例えば「○○に関する現状と課題」および、その改善に向けた示唆を得る(図1)。

図1:AIエージェントを使った防犯対策のための「政策ダッシュボード」のイメージ

 政策ダッシュボードでは、区独自の内部データに外部データを統合し、マップやグラフにして可視化する。複数のKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)間の関係性を推論し、ボトルネックになっている要因の特定もできる。

 実験では、従来のデータ集計・分析業務に要していた時間をAIエージェントにより、どれだけ削減できるか、分析精度がどう向上するかを定量的・定性的に測定し検証する。結果によりAIエージェントの有効性や実用性を確認したうえで、防犯分野以外のテーマへの適用とEBPMモデルの構築を目指す。

 将来的には、実証で構築したモデルを他の自治体に展開できる「次世代行政経営モデル」として確立し、地方自治体へのEBPMの普及につなげたい考えだ。

 足立区はこれまでもEBPMを推進してきたが、膨大な統計データや多岐にわたる施策の相関分析には高度な専門スキルと多大な時間を要することが課題になっていた。そのため2025年9月、グーグル・クラウド・ジャパンと包括連携協定を締結。このほど、NECがプロジェクトパートナーに参画したことで、三者での実証実験の開始を決めた。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京都足立区
業種公共
地域東京都足立区
課題EBPMの推進には、膨大な統計データや多岐にわたる施策の相関分析が必要だが、高度な専門スキルと多大な時間を要する
解決の仕組み複雑な分析のためのAIエージェントを導入し、その結果を出力するダッシュボードを構築する
推進母体/体制東京都足立区、グーグル・クラウド・ジャパン、NEC
活用しているデータ各種統計などの区独自の内部データや外部データ
採用している製品/サービス/技術AIエージェント
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