- UseCase
- 金融・保険
JALカード、用件に基づく対応先を振り分けるAIシステムをコンタクトセンターで稼働
JALとグループ会社でクレジットカード事業を手掛けるJALカードは、顧客の用件に基づく適切な対応先を自動で振り分けるためのAI(人工知能)システムを、2026年4月15日から一部回線で稼働している。定型の手続きは自動応答で完結させ、オペレーターは複雑な対応に集中できる体制にする。案内ミスマッチの防止と、有人対応での効率を高める。同日に発表した。
日本航空(JAL)グループのJALカードがコンタクトセンターで稼働を始めたのは、顧客の用件に基づいて適切な対応先へと振り分けるAI(人工知能)システム(図1)。1次対応から問い合わせ内容に応じた導線を構築し、意図しない窓口に案内されるミスマッチの防止と、有人での応対効率を高めるのが目的だ。2026年4月15日から一部の回線で稼働している。
音声対話システムでは、AI(人工知能)技術が顧客との対話から用件をヒアリングする。構築した振り分けロジックと応対シナリオに基づき、住所変更や各種申し込みといった定型的な手続きについては自動応答でそのまま完結させ、専門性の高い問い合わせや複雑な案内が必要な場合に限定してオペレーターに接続する。
自動応答では、会話の文脈に応じて社内システムやデータベースとAPI(Application Programming Interface)連携し、必要な情報を参照しながら応答する。応答内容の妥当性やリスクを確認するためのモニタリング機能や、不適切な回答を抑制するためのガードレール制御といった機能も組み込んだ。
本稼働に先立つ検証では、AI技術による正答率とオペレーターへの接続成功率が共に9割を超えた。また、コンプライアンス遵守率についても社内の基準を満たし、実運用に耐え得る精度と安全性を確認したことで本稼働を決めた。
音声対話システムは、Gen-AXが提供する音声対話基盤「X-Ghost」を導入した。同基盤は、音声を直接理解・生成する「Speech-to-Speechモデル」を採用している。従来のメニュー操作型IVR(Interactive Voice Response:電話自動応答)システムで生じやすい情報欠損やレイテンシー(応答遅延)を抑制し、自然で即時性の高い対話を実現するという。
JALカードのコンタクトセンターでは、クレジットカードの利用に関する問い合わせが多様化・高度化が進み、対応件数とオペレーターの業務負荷が増加していた。従来、IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答)システムを利用していたが、目的のメニューにたどり着くまでの操作が煩雑で、誤った窓口への接続や転送が発生しやすい点が課題だった。
| 企業/組織名 | JALカード |
| 業種 | 金融・保険 |
| 地域 | 東京都品川区(本社) |
| 課題 | コンタクトセンターでの応対で、顧客が目的の窓口に到達するまでの案内プロセスが長く、意図しない窓口への誤転送や再転送が発生していた |
| 解決の仕組み | 音声対話システムを導入し、用件に基づく適切な対応先への振り分けを自動化する。定形手続きは自動応答で完結させる一方、複雑な問い合わせをオペレーターに接続し、顧客の待ち時間短縮と誤転送を防止しながら応答効率を高める |
| 推進母体/体制 | JALカード、日本航空、Gen-AX |
| 活用しているデータ | 顧客の音声データ、社内システムおよびデータベース上の情報など |
| 採用している製品/サービス/技術 | 音声対話システム「X-Ghost」(Gen-AX製) |
| 稼働時期 | 2026年4月15日(一部回線での稼働時期) |
