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JR九州、CBMの実現に向け車両データを常時収集する基盤を構築

DIGITAL X 編集部
2026年6月1日

JR九州(九州旅客鉄道)は、鉄道車両から取得した種々の稼働データをクラウドに収集・分析するための基盤を構築した。空調やドア、電力装置などを対象にデータを走行中に収集し、機器状態の常時監視や故障の予兆の検知につなげる。CBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)による車両メンテナンスへの移行を進める。通信基盤を提供したソラコムが2026年4月28日に発表した。

 JR九州(九州旅客鉄道)が構築したのは、鉄道車両から取得した種々の稼働データをクラウドに集約して分析する基盤。車両機器の状態を継続的に監視し、故障の予兆を把握することで、CBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)へと移行するのが目的だ。

写真1:JR九州は車両機器のデータを収集・分析する基盤を構築して車両保全をCBM(状態基準保全)へと移行する

 新基盤では、既存車両にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)ゲートウェイを設置し、空調やドア、電力装置などの稼働データを走行中に取得できるようにする。データはセルラー通信を介してクラウドへ送信し、時系列データとして蓄積・分析する。

 JR九州は今後、車両オペレーションに加えて、運転業務の支援や輸送ダイヤ分析などにデータ活用の範囲を広げていく考えだ。

 通信基盤には、ソラコムのAI/IoT基盤「AI/IoTプラットフォーム」を採用した。通信には「SORACOM IoT SIM」(ソラコム製)を利用し、SIM認証によって通信経路の安全性を確保する。通信回線の状態確認や設定変更をユーザーコンソールやAPI(Application Programming Interface)から一元管理する。クラウド基盤には「AWS」(米AWS製)を用いる。

 また、ソラコムのサービスからクラウド連携用の認証情報を管理・付与することで、デバイスごとの個別設定を抑えながらAWSとの連携を簡素化した。JR九州は、常時走行する車両から安定してデータを送信できる点を評価したという。

 JR九州は、約2年前から車両のCBM実現に向けた取り組みを進め、車両に搭載したセンサーを通じてデータを取得する仕組みを整備してきた。しかし従来、データ取得は担当者が現地で確認するタイミングに応じており、継続的なデータの収集と分析に課題があった。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名JR九州
業種交通
地域福岡市(本社)
課題車両機器の状態を常時把握し、故障予兆を検知することで、定期点検中心の保守からCBM(状態基準保全)へ移行したい
解決の仕組み車両に設置したセンサーとIoTゲートウェイを通じて、空調やドア、電力装置などの稼働データをセルラー通信でクラウドへ常時送信し、時系列データとして蓄積・分析する基盤を構築する
推進母体/体制JR九州、ソラコム
活用しているデータ空調やドア、電力装置などの車両稼働データ
採用している製品/サービス/技術通信用SIM「SORACOM IoT SIM」(ソラコム製)、AI/IoT基盤「AI/IoTプラットフォーム」(同)、クラウド基盤「AWS製」
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