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三井倉庫ロジスティクス、物流現場の社員がAIアプリ開発を実践・運用する人材育成モデルを構築
三井倉庫ロジスティクス(MSL)は、物流現場の社員が日常業務の中から課題を発見し、解決のためにAI(人工知能)技術を使う業務アプリケーションの企画・開発・運用までを担う人材育成モデルを構築した。業務改善を自律的に推進できる人材の育成を目指す。2026年7月16日に発表した
三井倉庫ロジティクス(MSL)が構築したのは、物流現場の社員が自ら業務課題を特定し、AI(人工知能)を使う業務アプリーケーションの企画・開発・実装・改善までを実践する人材育成モデル(図1)。日常業務の中から課題を見つけ、業務変革を推進する現場社員の実践力を養うのが目的だ。本モデルをDX(デジタルトランスフォーメーション)推進人材育成の基盤として位置付け、今後3年間で育成対象社員を50名規模へ拡大する。
プログラムの対象者は、物流現場および関連部門で業務に精通した社員から選抜する。参加者は通常の業務と並行してOJT(On-The-Job Training)形式でプログラムに取り組む。
プログラムは(1)サイクル1:課題の発見・要件整理、(2)サイクル2:業務アプリケーションの企画・設計、(3)サイクル3:現場への導入・効果検証と改善、の3つのサイクルで構成する。
サイクル1では、現場社員が日常業務から改善すべき課題を発見し、その内容や改善のために必要な要件を整理する。サイクル2では、整理した課題を基に業務アプリを企画・設計する。ここでは課題の整理からユースケース設計、アプリ開発までを進める。サイクル3では、開発した業務アプリを実際の業務に導入し、効果の検証と機能や運用方法の改善を繰り返す。これらを繰り返し、現場主導で継続的な業務変革を推進する力を身に付ける。
本格展開に先行してMSLは、社員8名を対象とするトライアルを実施した。参加者は実際の業務課題をテーマにAIアプリを開発し、現場での利用も始めている。
開発したアプリには(1)「AI物量予測アシスタント」、(2)「物流品質解析ツール」の2つがある。
AI物量予測アシスタントは、過去の入出荷実績などのデータを基に物量を予測し、作業計画の立案を支援する。物流品質解析ツールは、物流品質に関する問題が発生した際に、対象商品の画像データを基に原因を分析し、再発防止策の検討を支援する。
MSLは今後、現場から生まれたAI活用の知見や業務アプリをグループ全体へ展開し、物流オペレーションの高度化と新たな価値創出の促進を図る。
物流現場では労働力不足が続く一方、地政学リスクの高まりや災害の激甚化によって事業環境が大きく変化し、物流の安定運営が求められている。顧客ニーズへの対応やサプライチェーン管理の高度化に向けては、業務の状況をデータで捉え、的確な意思決定と業務の最適化につなげる取り組みが重要になっている。
プログラムの構築には日本IBMが協力し、AI駆動開発や業務変革支援のノウハウを提供した。日本IBMは、アプリの運用定着までを伴走して支援するとしている。
| 企業/組織名 | 三井倉庫ロジスティクス |
| 業種 | 物流 |
| 地域 | 東京都中央区(本社) |
| 課題 | 物流現場において、データに基づく意思決定や業務最適化を現場レベルで実現する仕組みが求められている |
| 解決の仕組み | 現場社員が業務課題の発見から業務用AIアプリの企画・開発・運用までを一環して担う実践型の人材育成モデルを構築する |
| 推進母体/体制 | 三井倉庫ロジスティクス、日本IBM |
| 活用しているデータ | アプリ開発に用いる過去の入出荷実績データや商品の画像データなど |
| 採用している製品/サービス/技術 | 機械学習、画像解析、需要予測に用いるAI技術 |
| 稼働時期 | -- |
