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トクヤマ、セメント製造の仕上げ粉砕ミルの稼働を自動制御するシステムを南陽工場に導入

ANDG CO., LTD.
2026年9月18日

トクヤマは、南陽工場(山口県周南市)にセメント製造設備の仕上げ粉砕ミルを自動制御するシステムを導入した。運転条件に応じて設備を制御し、生産効率の向上とエネルギー消費の削減を両立につなげる。システムを提供したスイスABB日本法人が2026年9月2日に発表した。

 化学メーカーのトクヤマが同社南陽工場(山口県周南市)に導入したのは、セメント製造設備である仕上げ粉砕ミルの運転を自動制御するシステム。運転状態に応じて設備を自動調整することで、安定操業と生産効率の工場につなげるのが目的だ。現在はボールミル4基と竪ミル2基で利用している。

写真1:トクヤマは仕上げ粉砕ミルの運転を自動制御するシステムを南陽工場に導入した

 仕上げ粉砕ミルでは、原材料の状態などに応じて設備の運転条件が変化する。そこで運転状態を継続的に監視しながら供給量やミル電力などの運転パラメーターに関する各種操作を自動化する。オペレーターによる介入を抑えるとともに、粉砕処理量の3%向上と電力原単位の3%削減につなげたとする。

 セメントの粉砕工程の双方では、仕上げ粉砕ミルなどが大量の電力を消費するほか、原材料の状態が変化するためそれに応じた運転調整が必要になる。また焼成工程では、キルン(回転窯)、仮焼炉、クーラーなとで大量の熱エネルギーを消費する一報、プロセスの変動によって品質にバラツキが生じる。

 加えて工場運営では熟練オペレーターの不足が課題になっている。製造設備の運転にはプロセスの状態を見ながら複数の操作条件を調整する必要があり、熟練者の経験に依存した運転になりやすかった。

 トクヤマは高度プロセス制御(APC:Advanced Process Control)による自動最適化に取り組んできた。2022年には焼成工程のキルンを対象にAPCシステムを導入し、熱源単位を3%削減するとともに、オペレーターによる手動操作を70%削減できていた。

 APCシステムはスイスABBが提供する「ABB Ability Expert Optimizer」を導入した。2024年に1基の仕上げ粉砕ミルで試験導入した後、計6基に展開した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名トクヤマ
業種製造
地域山口県周南市(南陽工場)
課題セメント製造工程での安定操業と生産効率を高めたい
解決の仕組み仕上げ粉砕ミルの運転条件を自動調整するプロセス制御システムを導入。プロセス挙動を継続的に予測し、供給量やミル電力などの運転パラメーターを自動調整することで運転を制御する
推進母体/体制トクヤマ、スイスABB日本法人
活用しているデータプロセス挙動や運転パラメーターに関するデータ
稼働時期2024年(仕上げ粉砕ミル1基での試験導入)