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眼科向けAI診断支援サービス、自治医大発ベンチャーが開始

DIGITAL X 編集部
2020年3月5日

眼科医による眼底画像に基づく診断を支援するサービスを自治医科大学発のAIベンチャーであるDeepEyeVisionが2020年2月5日に開始した。自治医大と共同開発で、診断速度・精度の向上を図る。自治医大ではすでに利用を始めている。2020年2月5日に発表した。

 自治医科大学発のAIベンチャーDeepEyeVisionが開始した「DeepEyeVision」は、AI(人工知能)画像認識機能を使って眼科医の診断を支援するクラウド型サービス(写真1)。網膜を撮影した「眼底画像」から眼底出血や緑内障などの目の病気を指摘する読影医を病院ごとに確保する必要がなくなり、コスト削減や業務量の低減、より付加価値が高い医療業務への注力といった効果が期待できるとする。

写真1:眼科医の診断を支援する「DeepEyeVision」の診断例

 DeepEyeVisionでは、診察時に撮影した眼底画像をクラウドにアップロードすると、AIが一次解析を実行。その結果をチェックしながら、提携する大学眼科所属の読影医による診断結果を回答する(図1)。

図1:眼科医の診断を支援する「DeepEyeVision」の仕組みの概念

 DeepEyeVisionは、自治医大が保有する臨床画像を学習データに、自治医大と共同開発した。病名予測には特許を取得した「糖尿病網膜症を周辺まで含めて病期分類する深層学習」と「円錐角膜を診断する教師なし深層学習」の技術を使っている。

 2020年1月時点ですでに、自治医科大学附属病院 健診センターや、地域健診センター、個人クリニックなど複数の医療機関が利用を始めている。眼科は、通院する患者の平均年齢が一番高い科になっており、高齢化に伴って患者がさらに増えると予想されている。