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オンラインとオフラインを統合した購買体験の実現を支援するプロジェクト、電通グループ7社が連携し開始

DIGITAL X 編集部
2021年3月5日

オンラインとオフラインを統合した購買体験をデザインするプロジェクトを国内電通グループ7社が2021年2月18日に立ち上げた。小売り業者が顧客視点に立ったブランド独自の顧客体験を提供することを支援する。同日に発表した。

 国内電通グループ7社が立ち上げた「dentsu SX(エスエックス)」は、小売り業者が継続的な成長に向けて顧客視点に立ったブランド独自の購買体験を提供するための種々のサービスを提供する。オンラインとオフラインを統合した「OMO(Online Merges Offline)」に適した購買体験を創出するという。

 dentsu SXに参画するのは、電通、電通ライブ、電通デジタル、電通国際情報サービス(ISID)、電通テック、電通クリエーティブX、サイバー・コミュニケーションズ(CCI)の国内電通グループ7社(図1)。

図1:「dentsu SX」における電通グループ7社の役割

 サービス提供に当たっては、電通グループが持つ知見と、提携するデザインコンサルティングファームであるfrog designの知見を統合。電通が推進するマーケティング手法「PDM(People Driven Marketing)」や独自の顧客行動データに、AI(人工知能)技術や、商品の店舗受け取りサービス「BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)」などを組み合わせる。

 さらに、電通グループ各社の強みを統合し、購買後の顧客育成からファン化に至るまでの顧客の関係値を構築するためのシナリオを設計し、その実現に向けたサービスの開発から実装、継続運用までをワンストップで提供する。

 具体的なサービスとしては、(1)小売り領域を基点とした成長戦略/顧客戦略の設計、(2)AIを使った顧客別の売上予測に基づく広告運用、(3)オン/オフを横断したリード獲得施策による店舗集客、(4)顧客起点のUX(顧客体系)やインタラクションデザイン、スペースデザインの提供、(5)店舗やポップアップストアなどオフラインのコンタクトポイントにおける運営計画と実施、(6)デジタルサービスの開発、デジタルマーケティング戦略の設計から実行までのサポートを予定する。

 コロナ禍やテクノロジーの進化でビジネス環境の変化のスピードが高まり、オンラインとオフラインの境目が、より曖昧になっている。小売り領域では、商品のみでの差別化が難しいだけに、事業の継続的な成長に向けては、顧客視点に立った購買体験を提供することで顧客との信頼関係を構築することが重要視されている。