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WebサイトのFAQを消費者の8割が良く利用するのに掲載する企業は6割、ナイスジャパンの調査
企業への問い合わせなどで消費者が利用したいチャネルと、企業が用意しているチャネルにはギャップがある--。こんな調査結果をコンタクトセンター向けシステムなどを手掛けるイスラエルNICEの日本法人ナイスジャパンが2021年7月27日に発表した。例えばWebサイトのFAQ(良くある質問と答)は消費者の8割近くがよく利用するのに対し、FAQを用意している企業は6割にとどまった。
イスラエルNICEの日本法人ナイスジャパンの『CXに関する意識調査』は、日本におけるコンタクトセンターの利用状況などに関する調査。コンタクトセンターの管理・運用部署に勤める250人と、6カ月以内にコンタクトセンターを利用したことがある250人の計500人を象に2021年4月から5月にかけて実施した。
企業への問い合わせに対し、「普段どのような手段を使うことが多いか」を消費者に尋ねたところ、「WebサイトのFAQ閲覧」が78.0%、「問い合わせフォーム」が72.8%、電話/オペレーターが67.2%だった。
これに対し企業が用意している問い合わせ対応の手段は、「メール」が67.6%、「問い合わせフォーム」が63.6%、「WebサイトのFAQ閲覧」が60.4%と、消費者が求める問い合わせ手段に応え切れていなかった(図1)。
満足度をみても、「問い合わせフォーム」が企業側の78.7%に対し消費者側は69.6%、「WebサイトのFAQ」は企業側の75.5%に対し、消費者側は55.4%と、いずれも企業の自己評価より消費者の評価が低く、改善の必要性があるといえる。
「問い合わせ業務に関して、顧客とスムーズな対応(やり取り)ができていると思うか」との問に企業側は、「対応できている」「やや対応できている」の合計が72.8%だった。しかし、「問い合わせ手段の使いやすさや、やり取りのスムーズさについて、どの程度満足しているか」との問に「とても満足している」「やや満足している」とする消費者は合計66.0%にとどまる。「あまり満足していない」「まったく満足していない」も14.8%ある。
「サービス向上やシステムの導入・改善など問い合わせ対応業務の効率化にあたって、顧客分析はどの程度必要だと思うか」との問には、「とても必要である」「やや必要である」とする企業が83.6%あるものの、実際に顧客分析を実行している企業の割合は55.6%だった。
問い合わせ対応にけるオペレーターの負荷について、「所属部署で管理・運用されている顧客対応で、問い合わせ対応によるオペレーター等の作業負荷は高いか」を尋ねたところ、「とても高い」「やや高い」とする企業が58.0%あった。