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PETボトル飲料の生産設備の状況を数値化するサービス、DNPが開始
PETボトル飲料の生産ラインにおけるPETボトルの搬送状況を数値化するサービスをDNP(大日本印刷)が2024年11月から販売している。搬送状況の測定・保守を容易にし生産設備の管理・保全負荷を軽減できるという。同社の製造業向けサービス「DNP工場支援サービス Meglus Port」の一メニューとして提供する。2024年12月18日に発表した。
DNP(大日本印刷)が開始したのは、PETボトルの充填ラインを対象にした搬送パーツのセンシングサービス。同社の「PETボトル無菌充填システム」におけるPETボトルの搬送状況をセンシングし、数値データを取得する。製造業向けサービス「DNP工場支援サービス Meglus Port」の情報集計・分析ツールを使って可視化すれば、生産ラインの管理・保全にかかる業務負荷を軽減できるとしている(図1)。既に、ある飲料メーカーが2024年11月から利用しているという。
センシングするのは、搬送時にPETボトルの口の部分を掴む「グリッパ」と呼ぶツールの位置(図2)。0.01ミリメートルの精度で測定する。グリッパの位置精度は安定した搬送のために重要で、数百個単位のグリッパ全ての位置を人が測定し、位置の修正が必要なグリッパを判別している。今回のサービスを使えば、修正が必要なグリッパを自動で判別でき、測定作業時間を90%近く短縮できるとしている。
今後は、機能拡充したメグラスポートを飲料・食品メーカーに提供し、2030年までに50ラインの導入を目指す。加えて、一般的な成形機・充填機のグリッパの自動測定やラベル搬送の挙動解析、ベルトコンベアでの倒瓶解析など、種々の生産設備や包装資材工程の計測・可視化・分析に利用できるとも考えている。
DNPは、飲料・食料の充填・包装システムなどを提供している。PETボトルの無菌充填システムでは国内外で190以上のラインで利用されており、国内ではトップシェアを持つという。