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スイス発の再生可能エネルギー分野のディープテックがピッチイベント
「GIFミートアップ・スイスセッション」が大阪で開催
再生可能エネルギー分野でテクノロジー開発に取り組むスイス発のスタートアップらが「GIFミートアップ・スイスセッション」(主催:大阪商工会議所とスイスネックス・ジャパン、2025年2月17日)に登壇し、それぞれのテクノロジーを紹介した。
再生可能エネルギー分野に取り組むスイス発のスタートアップらを紹介するピッチイベント「GIFミートアップ・スイスセッション」を大阪商工会議所とスイスネックス・ジャパン(在大阪スイス領事館)が2025年2月17日に開催した(写真1)。
共催者のスイスネックス・ジャパンは、科学分野でスイスと日本の交流を促す日本初の科学領事館で、大阪で2023年9月にオープンした。スイスは日本を科学研究における最重要8カ国の1つに選び、研究協力のパートナーに位置付けている。
大阪に置くイベントスペースでは、スイスからさまざまな分野のゲストを招いたイベントを定期的に開催し、交流の機会を設けている。GIFミートアップ・スイスセッションも、その一環だ。
太陽光発電やバッテリーなどの用途や性能を変える技術などを紹介
ピッチにはスイス拠点のスタートアップ6社と中堅企業2社が登壇した。各社とも日本でのビジネス連携を望んでいる。各社の概要を紹介する。
GraphEnergyTech
ソーラーパネルに塗布する銀の代替材として、炭素ベースのグラフェンを使用する技術を開発している。グラフェン自体は最新技術ではないが、特許技術で導電性を高めることで、コストと環境への影響を減らせるとする。ペロブスカイト太陽電池の専門家を抱えるのが強みだといい、ソーラーパネル以外にもバッテリーやLEDへの応用も進めている(写真2)。
Voltiris
温室で使える太陽光発電モジュールを開発している。通常の太陽光パネルは温室の屋根などに設置すると太陽光を遮ってしまう。これに対しVoltirisは、特定の波長の光は透過し、残りをダイクロイックミラーで反射させることで、植物の光合成とパネル発電のそれぞれに必要な光を得られるようにした(写真3)。
既に、温室内に同社モジュールを複数枚、吊り下げれば作物を栽培できることを実証済みという。スイスでは世界初となる大規模なトマト産業プロジェクトを計画しており、日本でも実証実験が行える場所を探している