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日本の製造業はAI導入意欲は高いが価値創出につながっていない、ロックウェルが課題と対応策を説明
4つの技術への対応製品を市場投入
これらの技術への対応製品をRockwellは既に提供している、あるいは2026年中に提供する予定である。ロックウェル・オートメーションジャパン エグゼクティブ アドバイザーの岩井 一郎 氏が、それぞれに対応する製品について説明した。
(1)産業ナレッジグラフ
産業ナレッジグラフは「設備間のつながりや稼働状況などの関係性を表現し、AIエージェントなどによるハルシネーション(幻影)の発生確率を減らす」(岩井氏)ために構築する。
産業ナレッジグラフは、産業データ管理ソフトウェア「FactoryTalk DataMosaix」で構築する。各機器の測定データに加え、MESやPLM(Product Lifecycle Management:製品ライフサイクル管理)、ERP(Enterprise Resource Planning:統合基幹業務)システムのデータおよび関連文書などを基に、設備の状態や他のデータとの関係性を整理する。
(2)データと制御の標準化
ライブラリ「RapidLaunch」を使ってデータと制御の標準化を図る。RapidLaunchは、制御プログラムやHMI(Human Machine Interface)画面用部品などを収めたもの。設備の稼働状態と受け付ける命令を標準化することで、メーカーごとに制御プログラムが異なる場合でも、設備の機能や動作を把握できるとする。生産現場の効率を高めるための標準化について国際計測制御学会(ISA)が2022年に発行した技術報告書『ISA-TR88』の考え方に沿っている。
(3)デジタルツインによる制御プログラムの検証
シミュレーションソフトウェア「Emulate3D」が持つテスト機能「Factory Test Runner」を使って検証する。製造現場の各設備を3D(3次元)モデルで表現し、制御プログラムの動作環境を再現する(図2)。複数のテスト項目を順に実行し、その合否と実行結果を記録することで、実機では確かめ難い異常時の動作を事前にシミュレーションする。
(4)エッジ機器へのAI技術の実装
AI技術を実装するためのエッジ機器としては、エッジゲートウェイ「OptixEdge」と産業用PC型コントローラ「LogixEdge」を用意する。これらのエッジ機器上でDNN(Deep Neural Network)推論プログラムなどを動かし、センサーなどでは直接測れない数値などを推算できるようにする。
LogixEdge上では、PLC(Programmable Logic Controller)機能とDNNプログラムなどの連携が可能で、推算値を制御へリアルタイムに反映できるとする。エッジ機器には必要なソフトウェアを管理システムから一括配信できる。LogixEdgeは2026年中の発売を予定する。
前提として必要なデータの収集・保持
これらの製品群が利用するデータを収集・保持するための製品は、データ基盤「FactoryTalk Optix」とエッジ実行基盤「FactoryTalk ResilientEdge」である。現場からデータを収集し、クラウド型MES「Plex MES」や、そこで動作するAIエージェント「Plex MES AI Agent」などに現場のデータを提供する。
矢田氏は自社製品群について「AI技術導入がPoCで止まってしまっている日本企業に対し、具体的な方策を製品として提示できるようになった。大手製造業での実証実験も始まっており、スマートマニュファクチャリングの実現に近づいている」とした。
