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AIコンタクトセンター構築のための優先順位を診断するサービス、RightTouchが開始

DIGITAL X 編集部
2026年8月7日

AI(人工知能)コンタクトセンターの構築に向けた優先順位を明らかにするサービスを、RightTouchが2026年7月23日に提供開始した。問い合わせ業務のどこからAI化に着手すべきかや、ナレッジ整備を優先すべき領域などを整理して投資判断やロードマップ策定などの判断材料として提供するという。同日に発表した。

 RightTouchの「アセスメントサービス」は、企業がAI(人工知能)コンタクトセンターの構築する際に、着手すべき業務の優先順位を明確にするためのサービス。問い合わせのうちAIオペレーターが応対する領域、オペレーターによる対応を維持する領域、FAQ(よくある質問と答)の改善によって自己解決率の向上が見込める領域などを整理し、判断材料を提供するという。

 アセスメントサービスは(1)「コールリーズン分析」、(2)「AI化ポテンシャル診断」の2つサービスで構成する。

 コールリーズン(架電理由)分析では、日々寄せられる問い合わせをリーズン(理由)単位に分解・分析し、問い合わせの種別やボリュームを評価する。問い合わせ内容の構成を可視化し、どの業務や問い合わせが全体に占める割合が大きいかを評価する。

 AI化ポテンシャル診断では、VoC(Voice of Customer:顧客の声)とFAQ、マニュアルなど既存のナレッジデータを統合分析する。その結果を基に「即AI化可能」「ナレッジ拡充でAI化可能」「有人対応継続」といった区分へ定量的に仕分ける。

 他に、リーズンや業務単位で打ち手の優先順位を整理して具体策などサマリーで提供する。例えば、ナレッジの拡充が必要な場合には、どのナレッジから着手すれば効果が大きいかをインパクトの観点から評価して提示する。

 サービス提供に先立ち、RightTouchはパナソニック エレクトリックワークスと共同で検証を実施した。照明製品に関する問い合わせを対象に、3万521件の問い合わせデータを分析した結果、既存FAQだけで対応できる問い合わせは9.7%、FAQの拡充によってAI対応へ移行できる問い合わせは66.1%を占めたという

 主要な問い合わせのカテゴリーとして「後継品の確認」「代替品の確認」「照明器具との適合性確認」といった領域でAI化の余地を確認した。他に、カタログや取扱説明書など既存ナレッジの改善によって自己解決率の向上を見込める領域も抽出した。

 今後は、アセスメントサービスを起点にAIコンタクトセンターの構築を段階的に支援する。アセスメント結果を基に、同社のプロフェッショナルサービス「RightTouch InX」を通じて分析結果を詳細に検討するとともに、導入ロードマップの策定や課題抽出、AIオペレーターの提供価値や実現方法の具体化までを支援するとしている。

 RightTouchによると、AIコンタクトセンターの構築では、AI導入そのものよりも、どの業務から着手するかという優先順位付けの見極めが重要になる。一方で、VoCやナレッジデータを分析し、そのカバー範囲やAI化の適性、自己解決の余地などを体系的に把握している企業は少ないという。問い合わせごとにAI化の難易度や投資規模が異なるほか、企業ごとの事業方針や経営指標によって優先順位が変わるため、判断が複雑になりやすい。

 その結果、サービス選定が先行し、本来検討すべき施策の優先順位付けが後回しになるケースが少なくない。課題の構造化や投資対効果の見極めが進まないまま検討が止まったり、PoC(Proof of Concept:概念実証)完了後に本格展開へ至らなかったりする事例があるという。