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【COMPUTEX 2026:NVIDIA編】AIブームで続く台湾の経済成長とエコシステムとの結束、米NVIDIAが蜜月をアピール
「COMPUTEX 2026(台北国際コンピューター見本市)」(2026年6月2日〜5日、台湾・台北)は、アジア最大規模のコンピューター見本市からAI(人工知能)ビジネスショーケースへと成長し、152の国と地域から延べ11万人を会場に集めた。その動員力の中心は、AIブームで成長が続くNVIDIAと、CEO(最高経営責任者)ジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏の存在が大きいだろう。フアン氏は台湾エコシステムとの盤石な連携を強調した。
「COMPUTEX(台北国際コンピュータ見本市)」ではここ数年、会期前に米NVIDIA CEO(最高経営責任者)のジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏が登壇する基調講演で開幕するのが恒例となっている(写真1)。
NVIDIAの開発者会議「GTC(GPU Technology Conference)」の台湾版「GTC Taipei 2026」の基調講演は、「COMPUTEX 2026」(2026年6月2日〜5日、台湾・台北)の会期前日の6月1日に開催。会場である台北流行音楽センター(Taipei Music Center)の収容人数を超える応募があり、6000の客席を埋め尽くした。
台湾生まれのフアン氏にとって、COMPUTEXは故郷で錦を飾る機会であり、会場には両親も招いた。特に今年は、会期1週間前から“パートナー”と呼ぶ協力企業や政府関係者らと精力的な会合を重ね、2030年に開設予定の台北本社「NVIDIA Constellation」の着工式も執り行った。
講演の冒頭でフアン氏は「世界最高のサプライチェーン」と評する台湾エコシステムへの謝辞を述べ、自身を含めて業界を牽引する15名をスーパースター(写真2)と呼んで讃えた。そこには半導体製造大手の台湾TSMCや製造受託大手の台湾鴻海(FOXCONN)といったトップ企業以外に、AI(人工知能)技術やロボティクス関連のスタートアップ、アナリストらの名前も並ぶ。
実際にAI技術の拡大は台湾経済を成長させており、フアン氏は「ある人から(AI関連市場の成長によって)台湾の年間GDP(国内総生産)は約10%増加するだろうと聞いた」という。現地報道でも実際、AI需要の急増を背景に2026年のGDP成長率予測が9.64%へと上方修正された事実が発表されている。
AI PCの展開加速でコンシューマー市場でも存在感
NVIDIAはAI関連製品の売り上げで大きく成長している。2026年3月のGTCで詳細を発表した次世代AI基盤「NVIDIA Vera Rubin」が、講演では同年後半からの提供開始に向けて本格生産体制に入っていることを発表した。
その製造は、350以上の工場と世界30か国に数百あるサプライチェーンパートナーが担当し、そのうち150社が台湾に集中する。会場では、NVIDIAが「AIファクトリー」と呼ぶ次世代コンピューティングのインフラを支える、モジュール型サーバー設計規格「MGX」のエコシステムも展示された(写真3)。
また、NVIDIAはAIサーバーだけでなく、コンシューマー向け製品でも存在感を強めようとしている。
今回の目玉ともいえるのが、米Microsoftや英Armとの共同開発によるスーパーチップ「NVIDIA RTX Spark」を搭載した「Windows on Arm」製品の発表である。パーソナルエージェント(個人向け対話型AI)専用に設計したWindows PCに搭載し、AI開発者やクリエイター、ゲーム愛好家にとって充実の環境を提供する。
搭載機は、ノートPCとデスクトップマシン、ミニPCというラインナップで秋頃から発売が予定されている。台湾のPC製造大手であるASUS(エイスース)、Acer(エイサー)、GIGABYTE(ギガバイト)、MSI(エムエスアイ)の4社をはじめMicrosoft、中国Lenovo、米HP、米Dell、が搭載モデルを発表した。


