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ミスターマックスHD、処理速度が遅かったデータ基盤を立て直しAIエージェントの基盤に
「Snowflake World Tour Tokyo 2026」より、執行役員 DX戦略部門管掌の今村 健児 氏
九州を中心にディスカウントストアを展開するミスターマックス・ホールディングス(HD)はデータドリブン経営に向けてデータ基盤を構築・運用している。導入当初は、処理速度が遅く利用が低迷していたが、設定と運用を見直したことで、AI(人工知能)エージェントの利用にも取り組み始めた。同社 執行役員 DX戦略部門管掌の今村 健児 氏が「Snowflake World Tour Tokyo 2026(主催:米Snowflake日本法人、2026年9月10日〜11日)」に登壇し、データ基盤再構築の経緯を説明した。
「データドリブン経営の実現に向けてデータ基盤を導入したものの、初期設定を怠った結果、データを全部保存しただけで、現場で使われないツールができただけだった」--。ミスターマックス・ホールディングス 執行役員 DX戦略部門管掌の今村 健児 氏は、データ基盤導入の状況を、こう振り返る(写真1)。
ミスターマックス・ホールディングス(HD)は、九州を中心に、ディスカウントストア「MrMax」などを中国や関東を含め60店舗展開する。データドリブン経営に向けては2023年5月、クラウド型データ基盤「Snowflake」(米Snowflake製)を導入し既存のデータベースからの移行を開始。データ活用ではBI(Business Intelligence)ツール「Tableau」(米Salesforce製)を導入した。
データ基盤導入も処理速度が遅くダッシュボードだけが乱立
Snowflakeの本格運用は2024年9月に開始した。だが「現場からは『遅い』『使いにくい』『必要なデータがそろわない』といった不満の声が上がった。データの処理や表示に時間が掛かっていたためだ」と今村氏は振り返る。結果、現場は「表計算ソフトウェアや勘に頼る従来のやり方を続けていた」(同)という。
それでもデータ基盤の利用を促すと「表計算ソフトウェアで作っていた帳票を置き換えただけのダッシュボードが乱立した」(今村氏)。そのため「データ基盤へのアクセスが重なり、応答速度はさらに遅くなり、追加費用を掛けて処理能力を増強しなければならなかった」(同)
「基盤を変えるだけではいけない」と気付いた今村氏は、Snowflake日本法人の営業・技術部門と相談。それまでの移行体制に足りなかった点として(1)旧来の仕組みを移すだけで新しい基盤に最適化した設計思想がなかった、(2)導入パートナーに「任せる」が「丸投げ」になっていた、(3)データ基盤の深い理解、(4)BIツール全般への理解の4つを整理した。
そのうえで、導入パートナーを変更し、改めてのデータ基盤整備に取り組んだ。新たなパートナーには、市場調査を手掛けるインテージグループのインテージテクノスフィアを選んだ。
同社 事業シナジーセンター シニアコンサルタントの新 俊駿 氏は「データ基盤の性能改善には段階がある。簡単な設定変更から、クエリー(問い合わせ)、テーブル構造、アプリケーション、システム設計、業務フローの見直しに分けられ、後者になるほど費用がかかる」と説明する(写真2)。

