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クアラルンプール国際空港、出入国の混雑解消にAIを適用するなどで利便性を向上
2018年3月27日
マレーシアのクアラルンプール国際空港は、空港の利用客の利便性向上に取り組む。その一環として、混雑状況の分析にAI(人工知能)を適用する。システムを納入するカナダOpenTextの日本法人が2018年3月16日に発表した。
空港では、チェックインや荷物の預け入れ、出入国チェックなど、さまざまな手続きが発生し、混雑時には待ち時間が長くなる。そうした利用客の不便さを解消するために、クアラルンプール国際空港は、いくつかの対策を打つ。
その1つが、出入国カウンターの待ち行列の解消。混雑具合をAI(人工知能)で予測し、混雑する時間帯に担当者を多く配置することで、待ち時間を短縮する。セキュリティスキャン機器や搭乗ゲートリーダーも導入し、出入国手続きにかかる時間自体も短縮する。
チェックインや荷物の預け入れには「セルフチェックイン」「セルフバッグドロップ」端末も導入する。いずれも無人で動作し、利用客自身が操作することで、チェックインと荷物の預け入れが完了する。
これらに先行し、利用者客に向けたモバイルアプリケーションの提供を始める。空港の混雑度や、フライトの遅延状況、予定到着時間、旅先でのオプションプランなどをリアルタイムに通知する。利用者は通知を見ながら最適な時間を狙って空港に向かうことで、待ち時間を短縮できるとしてる。
クアラルンプール国際空港を運営するMalaysia Airportsは、自社の研究拠点において空港運営のあり方を改善する方法について研究を続ける。そこでは、今回のシステムを納入するカナダOpenTextとの協力体制を築き、研究に共同で取り組む。
企業/組織名 | Malaysia Airports(クアラルンプール国際空港) |
業種 | 交通 |
地域 | マレーシア・セランゴール州セパン |
課題 | 搭乗前や入国時の手続きを簡素化し、乗客にかかる負担を軽くしたい |
解決の仕組み | 入国手続きに並ぶ人数を予測して担当者を適切に配置したり利用客自身が操作できるチェックイン端末や荷物預け入れ端末を配置するほか、空港の最新状態を知らせるモバイルアプリを提供する |
推進母体/体制 | Malaysia Airports、カナダOpenText |
活用しているデータ | 旅客機の利用者や入国希望者、航空機の運航状態などを示すデータ |
採用している製品/サービス/技術 | ビッグデータ分析技術、機械学習・人工知能技術、モバイルアプリ(カナダOpenText製) |
稼働時期 | 不明 |