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キャタピラージャパン、IoT建機の実測値に基づく燃費保証キャンペーンを実施

DIGITAL X 編集部
2019年1月11日

建設機械の米キャタピラー日本法人は、建機の実測値に基づく「燃費保証キャンペーン」を実施している。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の仕組みを使い、実際の稼働時間や燃費を測定し、事前に提示した燃料消費基準を超えれば償還金を支払う。2019年1月7日に発表した。

 キャタピラージャパンの「燃費保証キャンペーン」は、油圧ショベルとホイールローダーを対象にしたもの。排出ガスの基準を定めるオフロード法2014年基準に適合した機種が対象で、同基準適合機種の利用拡大が目的だ。2017年4月に開始した仕組みを対象機種を拡大して継続実施する。

 キャンペーンでは、四半期ごとに建機の稼働実績を集計し、測定した燃料消費量があらかじめ提示してある燃料消費基準を超えていれば、超過分に相当する燃料代を販売店を通じて、1リットル・時間につき100円を償還金として支払う。

 たとえば、対象建機の燃料消費基準が1時間当たり8リットルとして、実際の稼働時間が四半期に300時間、燃料消費量が1時間当たり9リットルであれば、基準と実際の差である1リットルに300時間を掛け、それに100円を掛けた3万円が償還金の額になる。

 実測値は、対象機種が搭載するIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の仕組みを使って測る。機械に装着された遠隔監視システム「Cat Product Link」が、建機の納入日から12カ月間、四半期ごとに、稼働時間数と燃料消費量(1時間当たりのリットル数)を測定する。

 燃料消費基準は、Cat Product Linkで得ているデータを基に、標準的な稼働状況下における効率的な燃料燃焼または消費率として設定している。実際の算出では、一定レベル以上のアイドルタイムも考慮している。

 キャンペーン期間は2019年1月から2019年12月末日まで。建機の購入から60日以内に販売店を通じた登録が必要になる。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名キャタピラージャパン
業種製造
地域横浜市西区
課題オフロード法2014年基準に適応した最新機種の環境性能を可視化するとともに、同機種への移行を進めたい
解決の仕組み建設機械のリモート監視システムを使って稼働時間数と燃料消費量を測定し、実測値に基づき燃費を可視化し、事前の燃料消費基準を超えていれば償還金を支払う
推進母体/体制キャタピラージャパン
活用しているデータ建機の稼働時間数と燃料消費量(四半期単位で集計)
採用している製品/サービス/技術建設機械の遠隔監視システム「Cat Product Link」など
稼働時期2019年1月から2019年12月末日まで