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東京海上ホールディングス、データサイエンティスト育成講座を外部にも開放

DIGITAL X 編集部
2020年6月9日

東京海上ホールディングスは、データサイエンティストの育成プログラムを2020年度から外部に開放し、社外からも受講生を受け入れる。講座はリモート形式でも受講できるようにする。2020年5月18日に発表した。

 東京海上ホールディングスは2020年度に、社員向けデータサイエンティストの育成プログラム「Data Science Hill Climb」において、社外からの受講生を受け入れる。受講要望が強かったことに加え、異業種間の交流によって受講者のビジネス面でのスキルが高まることを期待する。

 Data Science Hill Climbは、東京海上がIT人材の積極的な採用と並行して2019年度に立ち上げたデータサイエンティストの育成プログラム。人工知能を研究する東京大学の松尾 豊 教授による監修を受けた。

 今回、社外への開放を決めたのは、同プログラムを異業種の受講生が相互に理解を深めながら学べる場にするため。近年のデータサイエンティストには、数理的な能力だけでなく、さまざまなデータの背景にあるビジネスへの理解と洞察が求められるようになっているからだ。

 同社は、同プログラムの受講結果を計る指標として、データリテラシーレベルを「初級者」から「上級者」までの7段階に定義している。2019年度の受講後のレベル評価では、受講者の60%以上が上級者レベルの「自律的にデータ分析を実施できるデータサイエンティスト」に到達したという。

 2020年度の同プログラムの運用期間は、2020年5月から2021年2月まで。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に配慮し、全カリキュラムをリモートライブ形式で受講できるようにする。

 カリキュラムは、2019年度に確立した基礎数学から実践的演習までの体系に、データを扱う上で今後、必須になる情報倫理を追加。さらにプログラミング講座を強化した(表1)。

表1:Data Science Hill Climbの2020年度のコンテンツ
項目講義時間補足講座
導入教育(情報倫理学)14時間
基礎数学・応用数学21時間20時間
プログラミング(Python、SQL)35時間
機械学習・深層学習72時間
データサイエンス演習119時間
合計261時間20時間

 プログラムの運営には、2019年度の運営を担った2NABLAS、ALBERT、スキルアップAIの3社に加えて、東京大学エクステンション、北海道大学大学院地球環境科学研究院の久保 拓弥 教授の協力を得る。

 今後は、国内のAI(人工知能)産業を活性化する観点から、Data Science Hill Climbを広く社会に提供する方法を検討。既存業務へのデータ活用だけでなく、データから新たなビジネスを生むような取り組みを産業や業種の枠を超えて進めたい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京海上ホールディングス
業種金融・保険
地域東京都千代田区(本社)
課題データサイエンティストのスキルに、データの裏側にあるビジネスへの理解が、より求められるようになってきた
解決の仕組みデータサイエンティスト育成プログラム「Data Science Hill Climb」に社外からの受講生を受け入れることで異業種交流によるビジネススキルの向上を図る
推進母体/体制東京海上ホールディングス、東京大学の松尾 豊 教授、NABLAS、ALBERT、スキルアップAI、東京大学エクステンション、北海道大学大学院地球環境科学研究院の久保 拓弥 教授
稼働時期2020年5月〜2021年2月(Data Science Hill Climb 2020の開校期間)