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中外製薬、デジタルプラントの実現に向け生産現場の共通データ基盤を構築へ
中外製薬は、製造プラントにおける業務の改革を目的に新たなデジタル基盤を構築する。種々のデータを共通基盤で一元管理し、生産性やバリューチェーンの効率を高める。2021年1月12日に発表した。
中外製薬が目指すのはデジタルプラントの実現だ(図1)。そのために、現場での種々のオペレーションを支えるデジタル基盤を新たに構築する。「デジタルで生産業務を変革し、生産性を高めて人財を高付加価値化する」をコンセプトに、生産性の向上と生産業務の改革を図る。
2020年からデジタル基盤の構想・要件定義に着手しており、2021年から各施策を展開する。第1段階として同社の主力製品の生産工場である浮間工場(東京都北区)をモデルケースとして先行導入し、2022年半ばまでを目途に、新しいオペレーションを支えるデジタル基盤を構築し、他拠点への展開に向けた検証を実施する。
デジタル基盤が対象にするのは、(1)計画、(2)直接業務、(3)間接業務における人とオペレーションのデータ連携・最適化。製造系、品質系、要員系などの各種データソースから得た情報を共通のデータ基盤に集約する。現場の情報端末からアクセスできる業務システムとも連携し、効率的な生産・要員計画および進捗管理、GMP(Good Manufacturing Practice)文書の検索、現場のリモート支援などの業務改革に利用する(図2)。
デジタル基盤の構築は、日本IBMと協働しながら、各作業段階に応じた使いやすいシステムを実現したい考え。
中外製薬は、2020年3月にデジタル戦略「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を発表している。その基本戦略の1つに、すべてのバリューチェーンを効率化することを掲げており、新デジタル基盤の構築は、その一環である。
企業/組織名 | 中外製薬 |
業種 | 医療・健康 |
地域 | 東京都北区(浮間工場) |
課題 | 全社のデジタル戦略の一環に掲げる、すべてのバリューチェーンの効率化を図る |
解決の仕組み | 製造系、品質系、要員系などの情報を集約するデジタル基盤を構築し、人とオペレーションのデータ連携・最適化を図ることでデジタルプラントを実現する |
推進母体/体制 | 中外製薬、日本IBM |
活用しているデータ | 計画、品質系、要員系などの各種データ |
採用している製品/サービス/技術 | ― |
稼働時期 | 2022年半ば(浮間工場をモデルケースに構築するデジタル基盤の稼働時期) |