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トライアルカンパニー、熊本市の新店舗に自社開発のセルフレジシステムを導入

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2021年7月15日

スーパーマーケットのトライアルカンパニーは、熊本市に2021年6月30日にオープンした新店舗に、セルフレジ機能を持つショッピングカートやAI(人工知能)カメラを導入した。店舗運営の効率化と、顧客に新しい買い物体験の価値を提供するのが目的だ。同日に発表した。

 トライアルホールディングスグループで小売業を手がけるトライアルカンパニーが2021年6月30日、熊本市に「メガセンタートライアル上熊本店」をオープンした。デジタル技術を利用したスマートストアとして熊本市への出店は、これが初めて。スマートストアとしては千葉市に2020年7月、「スーパーセンタートライアル長沼店」をオープンしている。

 スマートストアは、店舗の運営効率を高めながら、顧客に新しい買い物体験を提供するのが目的だ。上熊本店では、自社開発するセルフレジ機能を持つスマートショッピングカートを約200台、AI(人工知能)カメラを約100台、デジタルサイネージを約140台、それぞれ導入した(写真1)。

写真1:スマートショッピングカートと決済用の専用ゲート

 スマートショッピングカートは、バーコードスキャナーと決済用タブレット端末を装備する。顧客は、専用のプリペイドカードをカートに登録し、専用ゲートを通過するとキャッシュレスで決済できる。レジでの待ち時間を減らす。タブレットには、お勧めの商品やクーポンを表示する。

 AIカメラには、グループが開発した小売店向けAIシステムを搭載し、商品棚の監視や、顧客の店内行動や導線を分析する。これらデータは、欠品した商品の発注や売り場づくりに利用するという。

 デジタルサイネージでは、惣菜売り場のできたて商品を動画で紹介したり、店舗全体や売り場単位に同一メッセージを配信したりすることで、顧客と商品のマッチングを図りたい考えだ(写真2)。

写真2:デジタルサイネージを使った惣菜の訴求イメージ
デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名トライアルカンパニー
業種流通・小売り
地域熊本市(メガセンタートライアル上熊本店)
課題スーパーマーケットの運営を効率化・省力化するとともに、買い物客の購買体験を向上させたい
解決の仕組みセルフレジ機能を持ったショッピングカートを導入し、会計手続きの省力化を図るとともに、顧客のレジ待ち時間を減らす。店内AIカメラの映像を分析し、商品補充の運用や売り場づくりに利用する
推進母体/体制トライアルホールディングス、トライアルカンパニー
活用しているデータショッピングカートに入れた商品情報、AIカメラが撮影した商品棚や人の流れ
採用している製品/サービス/技術スマートショッピングカートおよびAIカメラ(トライアルグループが開発)、デジタルサイネージ
稼働時期2021年6月30日(メガセンタートライアル上熊本店の開店日)