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北海道電力、EVを使ったカーシェアリングの実証実験を開始

ANDG CO., LTD.
2022年6月10日

北海道電力は、EV(電気自動車)を使ったカーシェアリングの実証事業を開始した。環境に配慮した車の利用を促進するのが目的だ。カーシェアの管理基盤の導入を支援したスマートバリューが2022年3月29日に発表した。

 北海道電力が開始したのは、EV(電気自動車)を使ったカーシェアリングの実証実験。カーシェアリングの運用基盤を構築し、コネクテッドカーから取得する稼働状況を分析しながら事業性や運用面の課題を検証し、サービスの実用化につなげたい考えだ。実験は2022年4月1日からの1年間を予定する。

 実験では、北海道電力がEVの「リーフ」(日産自動車製)1台と、「Teslaモデル3」(米Tesla Motors製)2台を導入し、同社敷地内の駐車場に設置する(図1)。モデル3はインターネットに常時接続できるコネクテッドカーのため、走行距離や充電残量、充電器への接続状況といったデータを取得する。

図1:「リーフ」1台と「Teslaモデル3」2台を北海道電力敷地内の駐車場に設置する

 一方、利用企業として、カーボンニュートラルの推進する11社が参加する。エフエム北海道、JFEエンジニアリング、清水建設、双日、大成建設、飛島建設、東日本電信電話、北海道新聞、北海道中央バス、丸紅、三菱UFJモルガン・スタンレー証券である(五十音順)。

 カーシェアリングの運用には、専用基盤を導入する。ドアロックなどを制御できる専用端末や利用者用スマートフォン用アプリケーション、管理コンソール、運用サポートサービスなどの利用環境を整備する。

 利用者はスマホアプリを使って会員登録からEVの予約・利用・決済までを実行できる。EVは予約後、1分単位の従量課金制で利用する。利用が終われば駐車場に返却し、充電器を接続する。

 運用基盤には、モビリティサービスを手掛けるスマートバリューが提供する事業者向けプラットフォーム「Kuruma Base」を利用する。モデル3のデータは、「テスラAPI」を用いてKuruma Baseと連携させ取得する。

 現在、自家用車を所有せずカーシェアリングを利用する人が増えている。一方で、カーボンニュートラルの実現に向けたCO2排出量の削減が課題になっており、EVを使ったエネルギー利用の最適化が求められている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名北海道電力
業種公共
地域札幌市(本社)
課題カーシェアリングの需要が拡大するなかでカーボンニュートラルを実現できるようCO2排出量を抑えたい
解決の仕組みEV(電気自動車)を使ったカーシェアリングサービスを運営する
推進母体/体制北海道電力、スマートバリュー
活用しているデータ走行距離、充電残量、充電器への接続状況などEVの稼働状況を示すデータ
採用している製品/サービス/技術Kuruma Base(スマートバリュー製)
稼働時期2022年4月1日からの1年間(実証実験の開始時期)