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ローソン、アスクルが現場の課題解決のAI活用で気付いた“実際に動く仕組み”の大切さ
Googleの小売業特化イベント「Google Inside Retail」から
Google:クラウドの小売業向けサービスを強化へ
ローソンやアスクルが試験的あるいは実用的に利用し始めたGCP。Google Cloud Japan カスタマーエンジニアの渕野 大輔 氏は、小売業において有効に機能するであろうGCPの機能を紹介した(写真3)。
その1つが、コンテナ技術の「Anthos(アントス)」。アプリケーションをコンテナ化しインフラを問わず動作可能にする。オンプレミスのほか、GCPやMicrosoft Azure、AWS(Amazon Web Services)などマルチクラウド環境でも利用でき、それらをGoogleの管理画面から一元管理することができる。
大量データを格納するサービスが「Big Query」だ。渕野氏は「店舗在庫などの大量データの格納から活用までに利用できる」とした。ほかにも、画像認識の「Vision Product Search」や、構造化データをプログラミング不要で機械学習に利用できる「AutoML Tables」といった汎用的なサービスや、コールセンター向けAIである「Contact Center AI」なども挙げる。
また渕野氏は「小売業界でもG Suiteのユーザーが増えてきている。従来はオフィスツールの側面が強かったが、リアルタイムなコミュニケーションを可能にするツールとしての機能の理解が高まっている」と説明する。
そのうえで渕野氏は、「Googleだけでは小売業が抱える課題のすべては解決できない。インテグレーターやパートナー企業、そしてユーザー企業と一緒に、システムを作り込む必要がある」とした(写真4)。
クラウドサービスベンダー各社も最近は業種別サービスやソリューションの開発・提供に力を入れている。Googleが小売業界特化の「Google Inside Retail」を開いたのも今回が初めて。業種別の競争が激しくなれば、より小売業が利用しやすいサービスの増加も期待できそうだ。