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5G対応AIアプリケーションの開発・検証環境、米NVIDIAと米Google Cloudが共同開発

DIGITAL X 編集部
2021年7月14日

5G(第5世代移動通信システム)時代のAI(人工知能)アプリケーションを開発・検証するための「AI-on-5G Innovation Lab」を、米NVIDIAと米Google Cloudが共同で開発する。2021年後半より開発を始める予定だ。ネットワークベンダーやソフトウェア開発企業などが、スマートシティやスマートファクトリーなどに向けたシステムの開発やテスト、導入を支援する。2021年6月28日(スペイン時間)に発表した。

 米NVIDIAと米Google Cloudが共同で設立する「AI-on-5G Innovation Lab」は、エッジコンピューティングを想定した5G(第5世代移動通信システム)によるネットワーク環境と、同環境で動作するAI(人工知能)アプリケーションの双方を開発・検証するための施設。NVIDIAとGoogle Cloudが持つコンピューティング環境を統合し、単一のプラットフォームとして提供し、企業経営を支えるアプリケーションの開発と、そこでの安全性・信頼性の最適化を支援する。

 NVIDIAが提供するのは、「AI-on-5Gプラットフォーム」などのハードウェア/ソフトウェア環境と、ソフトウェア定義型の仮想無線アクセスネットワーク(RAN)環境を開発するための「Aerial」など。AI-on-5Gプラットフォームについては2021年4月に、Google Cloudおよび富士通、Mavenir、Radisys、Wind Riverと連携して、開発することを発表している。

 各種フレームワークも用意する。スマートシティのためのAIフレームワーク「NVIDIA Metropolis」、自律動作マシンのための「NVIDIA Isaac」、ヘルスケア向けの「NVIDIA Clara」などである。

 一方、Google Cloudが提供するのは「Anthos プラットフォーム」だ。柔軟性を高めるための技術であるコンテナ化にしたアプリケーションの開発・実行環境となる「マネージドKubernetes」を用意し、サービスを中心に据えたマルチクラウドおよびエッジコンピューティングでのソフトウェア開発を可能にする。対象範囲をネットワークエッジにまで拡張するという

 これらの環境を組み合わせAI-on-5G Innovation Labでは、エッジ環境でAIシステムを実行させるアプリケーションの開発・構築を加速したい考えだ。製造ロボットやAGV(無人搬送車)、ドローン、カメラなどを活用するアプリケーションであり、これらが連携し自律的に動作する仕組みなどが考えられているようだ。