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LINEがDX時代に求める社内システムのあるべき姿、開発パートナーのNSSOLはどう応えたか
LINEの片野 秀人 執行役員と日鉄ソリューションズの担当者の鼎談〔PR〕
- 提供:
- 日鉄ソリューションズ
リスクの事前共有が風通しの良さを生む
もう1つ、私自身の経験から言えば、エンジニアが働きやすい環境を整えるには、失敗を許容できるかどうかがカギになります。共同作業の基本は人間関係にあるだけに、失敗が認められない環境だと関係が、どうしてもギクシャクしがちです。
ただ失敗にも許容範囲がありますので、自由に動いて良い範囲を事前に明確に示すようにしました。それがエンジニアとの良好な関係、ひいてはより大きな成果につながるのです。
秋葉 片野さんとの事前のリスク共有により、より自由度の高い提案ができていると感じています。リスクの存在が分かっていれば、何か問題があれば隠すことがなくすぐに報告できるため、大きな問題になる前に対策を打てます。結果、発注側と受注側の区別なく1つのチームとして取り組め、仕事のレベルも確実に上がっています。
――現在、LINEとNSSOLが共同で開発しているシステムは、どのようなものですか。
片野 NSSOLさんに取り組んでもらっているのは、規模が大きく難度も高い「OPERA(オペラ)」プロジェクトの上流レイヤーの開発です。社内リソースの可視化に向けて、ビジネスプロセスにまで踏み込んだ仕組みになります。
秋葉 OPERAは、片野さんが先に説明された、経営陣から現場のエンジニアまでが必要とする情報をストレスなく入手できるようにするための社内基盤です。最大の特徴は、データ入力の煩わしさを徹底的に排除していることです。技術的にはアーキテクチャーからUI(ユーザーインタフェース)まで、あらゆる技術選択に我々も関わっています。
ワーカホリックになれるのは当事者意識が強いから
片野 当社は、現場の要求に素早く応えるため、社内システムもこれまではほとんど自社開発してきました。ただ、規模感も難易度も高まってきたので、LINEのスピード感に追随でき、かつ、我々が目指すところを共有できるスキルを備えた開発パートナーにはプロジェクトに加わってもらうようになってきています。
外部パートナーとの協働が増えたことで、当社が学ばせてもらっていることも少なくありません。たとえばコンサルティング領域での當田さんとの対話では、他業界での取り組みなどからヒントを得られることはしばしばですし、私の考えを、すっきりとまとめ明文化してくれたことは“ありがたい誤算”でした。
そもそも私は明文化するのが不得手ですが、当社のエンジニアは総じてスキルが高いだけにモヤモヤした点があっても開発は進んでいました。しかし、考えを明文化できないことは業務が属人化する根本原因です。風通しの良さを保つための見える化の大切さに改めて気づかされました。
秋葉さんとの開発では、アイデアのキャッチボールが楽しくて嬉しい。私の考えに対して異なるアプローチから提案が得られるからです。それが議論につながり社内システムにも新たな価値がいくつも生まれています。
いずれにしてもNSSOLさんは良い意味でワーカホリックということです(笑)。
秋葉 それは、「開発の最前線に立って社内システムのあるべき姿を最も考え、愛しているのは我々だ」という自負と責任感があるからこそです。社内システムを良くするためなら、片野さんをはじめ、LINEの経営層や経営企画の方々にも提言していくことが当社の責務だととらえています。
――両者は今後、どのようにプロジェクトを進めますか。
片野 当社メンバーの中でもOPERAに携わっているメンバーはごく限られています。そこにNSSOLさんからは何人も参加してもらっていますから、そこから、当社がどう評価しているかは分かっていただけるでしょう。
社内システムにおいては、コンプライアンスなど考慮すべき点はいくつもあります。ただ現状は、サービス品質の向上が最優先項目です。当社の誰もが、より簡単に必要な情報を入手できるよう、当社ではカバーし切れない業務領域での、さらなる提案に期待しています。
秋葉 円滑な業務の遂行にはPMから現場の開発担当者までがワンチームで臨むことが不可欠です。LINE、NSSOL、他のパートナーSIerといった企業の枠を超えて共創し、さらなる成長を通じて、担当サービスの価値を上げ続けていくことを目指し・実現していきたいです。
當田 片野さんの要望には今後も全力を尽くして対応しますが、一方で、コンサルタントとしては、本来は存在しなくても良くなることが理想です。つまり、長期的には、我々の役割をLINEの社員の方自らが担い、あるべき姿を実現できることが最終的なゴールです。そのため仕事内容の引き継ぎをすでに進めていますが、そうした中でも切磋琢磨しながら、より良い提案ができるよう挑みます。