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未来描き出すエッセンシャル・テクノロジーとは〔PR〕
タイコエレクトロニクスの4人のCTOがメガトレンドを語る
CTOが語るメガトレッドとエッセンシャル・テクノロジー
(1)EV(電気自動車)のメガトレンド
EVのメガトレンドを語るのは、トランスポーテーション・ソリューションズ事業本部CTOのアラン・アミーチ(Alan Amici)氏。TE Connectivity入社以前は、米クライスラーに30年在籍し、電気・電子関連の開発・設計チームを統括してきた。
同氏は『バッテリー・コネクティビティ ~ニューノーマル社会における未来のモビリティを支えるテクノロジー・トレンドとは?〜』と題し、EVの中核技術の1つであるバッテリーのコネクティビティを紹介した。
アミーチ氏が挙げるEV分野のメガトレンドは、(1)パワートレイン(駆動装置)が新規参入を阻害しなくなっている、(2)ドライバーを事故から守る機能が増えている、(3)自動運転車が、あらゆる世代のモビリティのライフスタイルをも変えようとしている、だ。これらを背景に「Uber」や「Lyft」に象徴されるクルマの「所有から利用へ」という変化に影響しているという。
結果、自動車産業が必要とする部品の種類を変え、高電圧なバッテリーとの接続や、電流/電圧などの状態を計測するセンサーなどが多用されるようになっている。充電システムや高電圧システムにおける温度管理などに関する専門知識も必要になっている。
(2)ファクトリーオートメーションのメガトレンド
ファクトリーオートメーション(FA)のメガトレンドを語るのは、インダストリアル・ソリューションズ事業本部CTOのデイビー・ブラウン(Davy Brown)氏だ。『ファクトリーオートメーションの美学 ~ニューノーマルに勝ち抜くためのイノベーションとは?〜』と題し、スマートファクトリーを実現するためのコネクティビティとセンサーを紹介した。
ブラウン氏がFAのトレンドに挙げるのは、独政府が推進する「Industry4.0」によってもたらせたオートメーションの変化。なかでもロボットの活用が急速に進展しているという。
その一例が、ヒトともに安全に作業できる「協働ロボット(Collaborative robot、Cobot)」。これまでのロボットは、重量物を扱うために、ある種のリスクや危険を伴うため、工場ではヒトと隔離されてきた。
Cobotがヒトと協働するためには、(1)信頼性と(2)安全性が重要であり、前者を支えるのがコネクティビティ(接続性)であり、後者を支えるのがセンサーだという。協働ロボットは、センシングにより大量のデータを収集・検知し、それらの信号に基づく瞬時の制御が求められるからである。
(3)クラウドコンピューティングのメガトレンド
クラウドコンピューティングのメガトレンドを語るのは、データ・アンド・デバイス事業部CTOのエリン・バーン(Erin Byrne)氏。『クラウド・コンピューティング ~私たちの世界を裏で支えるテクノロジーをご紹介〜』と題して、クラウドのためのデータセンターにおける超高速通信のコネクティビティの重要性を紹介した。
DX時代にあってクラウドコンピューティングの活用が進んでいることは明らかだ。ただ今後は、エッジコンピューティングによって、クラウドコンピューティングはさらに進化するとバーン氏は指摘する。ユーザーや端末に近い場所で処理を実行するエッジコンピューティングでは、機械やヒトをつなぐコネクティビティが重要になり、それば必要な帯域幅の急拡大を意味するという。
クラウドコンピューティング領域においてTE Connectivityが存在感を示すのが、サーバーやストレージ内部の基板と基板、あるは基板と電線などをつなぐ入出力コネクター類だ。
2019年までは、112ギガビット/秒の通信速度を実現していたものの「これが限界」との見方を示していたが、ブレークスルーが見つかり倍速の224ギガビット/秒の入出力コネクターの開発に入っていると明かす。光通信ではなく銅線ケーブルを使えるため、コスト面で有利だとする。