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NTTの働き方改革、従業員に選ばれる職場に向けリモートワークを基本に推進
「DIGITAL X DAY 2022 働き方改革を実現する『チームビルディング』」より、NTT 総務部門 担当部長 野村 健悟 氏
グループ全体で33万人超が働くNTT。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック以降、働き方の基本をリモートワークありきへと大きく舵を基本にした働き方改革を進めている。NTT 総務部門 担当部長の野村 健悟 氏が、2022年12月に開かれた「DIGITAL X DAY 2022〜働き方改革を実現する『チームビルディング』」(主催:DIGITAL X)に登壇し、NTTグループが推進する働き方改革について解説した。
「NTTグループが目指すのは、with/afterコロナ社会における働き方の変化へ対応し、地球環境との共生による『誰もが幸せに生活していけるWell-being(幸福感)社会』の実現だ。そうした社会の方向性に向けて、企業としてしっかりと責任ある対応をしていきたい」−−。NTT(日本電信電話)総務部門 担当部長の野村 健悟 氏は、NTTグループの働き方改革について、こう話す。
オフィスワーカーの7割がリモートワーク中心に
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、多くの企業や働き手にとって、新しい働き方を模索するきっかけになった。そうした中、グループ全体で33万人超の従業員が働くNTTグループは、リモートワークを基本とした新しい働き方の実現に大きく舵を切った。
NTTグループが目指すのは、「業務変革やデジタル化、制度の見直しや環境整備によりリモートワークを推進し、従業員のライフスタイルに合わせ、仕事の側がライフの一部に融合していくような働き方」(野村氏)である。
その背景には、「新しい働き方のノウハウや知識を蓄積し、通信をはじめ社会基盤となるサービスを提供したい」(野村氏)という狙いがある。具体的には「オープン、グローバル、イノベーティブな業務運営により、NTTグループ自身がまず働き方を改革し、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援や分散型社会への貢献を進めていく」(同)とする。
新型コロナ対策の見直しが進む中、リアルなオフィスワークへの回帰も進みつつある。だがNTTグループは今後もリモートワークを推進していく。「オンライン化、デジタル化の流れは今後も変わらないと考えているためだ」と野村氏は説明する。現在、同グループでは、「コーポレートスタッフに代表されるオフィスワーカーの7割程度がリモートワーク中心で働いている」(同)
リモートワークを推進するにあたり、NTTグループでは成否を分けるポイントを整理している(図1)。
その1つが、PCやコミュニケーションツールなどIT環境の整備だ。「セキュリティと使い勝手を両立するIT環境が不可欠だとの考えから、ゼロトラストベースのセキュアドPC端末をグループ全体に拡大している」(野村氏)という。
リモートワークを進めるための知見やノウハウは、グループのNTTコミュニケーションズがまとめ、社外に対しても公開している。「リモートワークハンドブック」は、生産性を保ちながら仕事をするためのノウハウ集。「オンボーディングハンドブック」は、新入社員や新しいメンバーが組織やチームに早期に馴染み成果を出すためのチームビルディングに関して整理している。