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米NY発、デジタルトランスフォーメーションに必要な3要素とは【第9回】

鍋島 勢理(CDO Club Japan 理事、広報官、海外事業ディレクター)
2018年6月4日

デジタルトランスフォーメーションは他人事ではない

 CDO Summit NYC後に開かれたネットワーキングの時間では、「Chadha氏とPointing氏のプレゼンテーションがベストだった」と評価する参加者が多かった。筆者も、情熱的で未来を見せてくれる姿に心を打たれた。

 そこでChadha氏に、日本の10代、20代に対するメッセージをもらったところ、次のようなコメントを返してくれた。

「重要なことは”Explore(探検、探求)すること”。そして、オンラインでも、実際の本でも、ブロックチェーンや量子コンピューター、AI(人工知能)など多くのことを少しずつ学びながら“自分が好きだ”と感じるものを見つけることだ。そこから対象を絞り込んで深掘りし、自分のアイデアを組み立てていくことが大切なステップになる」

 インタビュー中、あどけなさも覗かせた16歳の眼には、どのような世界が見えているのだろうか。テクノロジーは今後も急速に発展し、それに伴って社会や私たちの生活も変化していく。それを心配する方も少なくないだろう。

 だがCDOに限らず、今、私たちに求められているのは、「世の中はどうなっていくのだろうか」という第三者的な視点ではなく、「世の中をこうしたい」という当事者としての視点だろう。

鍋島 勢理(なべしま・せり)

CDO Club Japan理事、広報官、海外事業ディレクター。2015年青山学院大学卒業後、ロンドン大学University College London大学院にて地政学とエネルギー政策を学ぶ。東京電力ホールディングスに入社し国際室にて都市計画、欧州の電力事情等の分析調査を担当。外資コンサルティングファーム勤務を経て鍋島戦略研究所を設立。現在はデジタル組織、サイバーセキュリティについて研究。国内外のCDOと交流を図り、組織へのCDO設置を啓蒙している。海外のビジネススクールと連携してエグゼクティブ向けプログラムを開発中。オスカープロモーション所属。