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ヘルスケアの分析:その1=ストレス・肥満・フレイルを防ぐ飲み物・朝食のモデル【第30回】

入江 宏志(DACコンサルティング代表)
2020年1月27日

 病気を予防するための取り組みは、食事と、運動、生活習慣の改善が中心になる。今回は5大アセットの中の1つである“モノ”に注目する。ヘルスケアでのモノとは、食事や食材などのことだ。食事、食材、飲み物を中心に分析した。もちろん、これらの効果には諸説あるため、その前提で説明していく。

 病気手前の状態を改善するための運動と食材の関係の一部を示したのが表2だ。表1の自覚症状や生活習慣などを基に参考にしてほしい。

表2: 病気手前の状態を改善するための運動と食材の例(凡例 〇=なるべく取りたい(ただし適量)  □=有効と思われる  ×=なるべく控えたい)
実施・摂取の対象ストレス肥満フレイル注目すべき成分・機能
【運動】
早歩き
柔軟
屈伸
散歩
・・・
【食材】
お茶緑茶カテキンは脂肪の分解に効く
ヨーグルトプロバイオティクス(人体に良い影響を与える微生物を含む製品・食品)
オメガ3脂肪酸を多く含む魚油は抗炎症作用がある。カツオにはリジンがあり脂肪の燃焼に効く
シジミL-オルニチン(解毒作用、脂肪の分解)
肉(脂身あり・皮つき)
肉(脂身なし・皮なし)鶏肉にはシスチン(病気に抵抗する助け)が含まれる
羊の肉L-カルニチン(脂肪の燃焼)
鶏のムネ肉イミダゾールジペプチド(抗疲労効果)
大豆製品
緑黄色野菜
淡色野菜
海藻・キノコ・こんにゃくキノコは抗酸化作用、抗炎症作用が強い
トウガラシカプサイシン(脂肪の分解)
ショウガ脂肪の分解
果物グレープフルーツはビタミンCが豊富だが、食べ合わせが良くない薬が古くから知られている
ごはん・パン・麺類
動物性脂肪
砂糖
塩分(塩・醤油・味噌・・・)
菓子
ジュース(人工甘味料・着色料・保存料が入っているもの)
アルコール類
・・・

 表2では、「□」は生活習慣的な運動において有効と思われるものを示している。「〇」は該当する症状を改善するために、過食は厳禁だが、なるべく採りたい食材を、「×」は、なるべく控えたい食材をそれぞれ示している。備考欄には、食材に入っている成分や機能を記している(成分の詳細は次回に解説する)。