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レガシー問題は経営問題、“持続的”な企業基盤としてのクラウドを再考する【DIGITAL X Forum 2019】
ニュータニックス・ジャパン:ハイブリッドクラウドでDXへ導く
米ニュータニックスは、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャー)市場をリードするITベンダーである。同社日本法人 マーケティング統括本部の河南 敏 氏は、「オンプレミスのシステムは、初期投資の大きさや運用管理の大変さ、ベンダーロックインの課題がある」と指摘する。
一方でパブリッククラウドへの移行に対しては、「見えないコストであるSLA(サービスレベル契約)やセキュリティといった懸念点をクラウドに持っており、移行を悩んでいる」と河南氏は語る。
しかし、同社が実施したクラウドに対する意識調査では、「クラウド上でサービス管理と運用を集約し統合することへの期待は、世界平均より日本のほうが高い」(河南氏)。そのうえで世界的な傾向としては「理想的なITモデルは、さまざまなパブリッククラウドやオンプレミスのシステムなどで構成したハイブリッドクラウドにある」と河南氏は説明する。
日本企業も、「ハイブリッドクラウドを理想的とする回答が81%あった。さらにハイブリッドクラウドがビジネスにプラスに影響するとの回答も68%ある」(河南氏)という。ただし移行を想定している時期は「世界平均と比べ2年ほど遅れている」(同)のが実状だ。
特に、デジタルディスラプター(破壊者)を相手に競争力を高めるためには、仕様変更や新しいビジネスルールへの迅速な対応が不可欠になる。そうしたビジネスの機動力を高めるのがHCIだと河南氏は強調する。「ニュータニックスが提供しているのは、エンタープライズクラウドを構築するための“パズルのピース”。ピースを組み合わせ、必要なところ、できるところから始め、ビジネスを拡大すれば良い」という。
これは人材育成にも有効とする。「DXに取り組むために専門人材を新たに確保するわけにはいかない。既存システムの維持・管理業務からデジタル分野に人材をシフトすることが大切だ」(河南氏)からだ。
「部分的にでも適用できそうなところから始めれば良い。AがダメならBなど、状況に応じてサービス基盤を作り替えられるのがHCIでありクラウドだ。そして、今すぐ解決できることは今のうちにやっておきたいはず。新ビジネス創造に向けてニュータニックスは共創の準備がある」と河南氏は訴求した。