Column

デジタルツインで勝ち抜くデータ駆動のものづくり
データ駆動型へとシフトが進むものづくりは根本からそのあり方が問われている。かつて日本の製造業の強みとされた“擦り合わせ”が、デジタル時代における原動力となり得る技術が、物理世界を仮想空間に写し取る「デジタルツイン」だ。部門や企業の壁を越えたデータ共有を可能にし、設計から製造、運用に至るまで、プロセス全体を俯瞰した高度な協調作業を実現する。本稿では、「インダストリアルデジタルツインサミット2025」(主催:同プログラム委員会/サイバー・フィジカル・エンジニアリング技術研究組合、2025年8月28日)の講演内容から、デジタルツインがもたらす「新たな擦り合わせ」が、日本の製造業の競争力をいかにして高めていくのかを展望する。
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