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人物理解とゴールの共有が、より良いチームを作る

信頼残高を貯めるチームコミュニケーション~with コロナを勝ち抜くための組織力向上のtips~

DIGITAL X 編集部
2021年1月29日

会えるときには会いその時間を大切にすること

 ただフルリモートに入り、何カ月も全員で会っていない状況が続くと、互いが何をしているのかが不安になったり、不要な疑念が出てきたりしやすい。そこでマネーフォワードシンカでは、下半期がスタートする2020年6月のタイミングで「Half Day合宿」を開催した。

 Half Day合宿は、代表セッション50分、振り返りとOKRディスカッション30分、メンバー振り返り各5分など計240分で構成し、すべてオンラインで実施した。「現状についての代表の考え方から、誰が何をしていたか、見えなかったことをクリアにすることで“もやもや”も晴れ、お互いの協力体制を再構築することができました」(山本氏)。

図3:コロナ禍になり取り組んだ「Half Day合宿」

 山本氏は「オンラインのメリットは大いにあります。気をつけるべき点を常に頭に置いてうまく利用していくことで、Withコロナでも強い組織を作ることができると考えています」と強調する。

 オンラインのメリットとは、気軽に話せることと、距離が関係なくなることの2点。ただチャットなど関係者しか見えない環境では、周囲の状況が見えにくくなりやすい。文章ではコミュニケーションが辛辣になるなど意図しない内容が伝わってしまう可能性もある。

図4:オンラインコミュニケーションのメリットと注意点

 「気をつけるべき点にフォーカスしコミュニケーションを図ることが大事です。コミュニケーションの頻度を増やさなくても、共有する内容を工夫するだけで、いままで以上によいチームビルディングができる可能性はあります」(山本氏)

 さらに山本氏は、「コロナは新しい取り組みを始めるチャンスでもあります。信用残高を貯めるコミュニケーションのためには、便利なツールを使うこと、会えるときには会い、その時間を大切にすることです。不透明なときこそ明るい未来を語りましょう。まずは、できるところから始めてみることをお薦めします」と力を込めてアドバイスした。