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『Impress DX Awards 2018』の総合グランプリは広島県が受賞

受賞者数は全5部門で合計24社/団体に

志度 昌宏(DIGITAL X 編集長)
2019年2月1日
(3)IoTプラットフォーム部門
受賞名受賞組織名受賞対象選考理由
グランプリNECスマートシティ向けデータ流通基盤「FIWARE」EUが進めるスマートシティ用オープンソースソフトウェアの開発に貢献するほか、日本での実運用を加速するための実証環境を公開し、利用者から開発者までを巻き込む環境を創り出している。
準グランプリブロードバンドタワー5G時代を見据えたデータセンター「新大手町サイト」5G時代のトラフィック増を見据えた3大IXの統合に加え、東京・大手町周辺におけるMaaSなどの実証環境としての利用を想定するなど、次世代アプリケーションの基盤を提供している。
KDDI/日立製作所IoT世界基盤/日立GTシリーズ企業のグローバル展開を支えるために、データの袖手から蓄積、分析までのエンドツーエンドのデータ活用基盤になっている。KDDI一社ではなく、日立が持つプラットフォームソフトウェアを活用し、API連携による拡張性を確保している。
(4)ネットワーク部門
受賞名受賞組織名受賞対象選考理由
グランプリソフトバンクNB-IoT/Cat.M1の商用サービス開始最新規格であるNB-IoT/LTE-MによるIoT通信環境をいち早く市場に投入し、新たなアプリケーション創出に寄与している。
準グランプリセンスウェイIoT向けLPWAサービス「Senseway Mission Connect」広域・低消費電力なIoTを可能にするLPWAネットワークの環境を月額30円からと安価に提供することで、IoTシステム構築の敷居を下げると共に、早期の実現を可能にしている。
NTTドコモグローバルIoTソリューション「Globiot(グロビオ)」IoTにおける企業のグルーバル化ニーズに応えられるよう、IoT回線をマネージドで提供することで、企業がよりIoTアプリケーションの開発に集中できる環境を提供している。
(5)エッジコンピューティング&デバイス部門
受賞名受賞組織名受賞対象選考理由
グランプリNVIDIA組み込み用「Jetson」と最新の「Turingアーキテクチャー」AIへの期待が高まる中、デバイスやエッジでのAI処理を可能にし、アプリケーションの幅を広げた。多くの製造業などとも協業し特定分野へのAI適用にも筋道を付けている。
準グランプリ日本マイクロソフト「Azure Sphere」マイクロソフトが提供するIoTデバイス構築環境として、Xboxなどでの経験などを取り込みながらパッケージ化することで、IoTデバイスの開発を容易にしている。
富士通太陽光で発電・動作するビーコン「FUJITSU IoT Solution Battery-free Beacon PulsarGum」デバイスの位置把握に有効なビーコンにおいて、電源確保が難しい場所での利用をはじめ、実質メンテナンスフリーにすることでアプリケーションの可能性を広げている。

未来に続く社会課題の解決と産業の活性化を後押し

 デジタルトランスフォーメーション(DX)は、IoTやAI、クラウドといったデジタルテクノロジーをテコにビジネスや社会サービスの変革を図るもの。少子高齢化に伴う労働人口減少や医療費の高騰など、多様化し複雑になる一方の経営的/社会的課題の解決を目指す。

 『Impress DX Awards』は、それら課題の解決に向けた先駆的な取り組みや、それを可能にする製品/サービスを表彰することで、DXの先駆者が得た知見を広く知らしめ、よりオープンに共有することで、日本全体をDXへの取り組みを加速するのが目的だ。単に先進的な製品/サービスだけでなく、プロジェクトを実行するに当たっての意思決定の中身や、組織改革のための手法なども視野に審査されている。

 なお審査員は、越塚 登 東京大学 教授と、澤谷 由里子 東京工科大学 教授、木下 剛 インターネット協会 副理事長 兼 IoT推進委員会・副委員長の3人の有識者と、インプレスのDXに関連する17媒体の編集長。DXの推進においては、最終利用者である消費者の評価が重要なことから、インプレスのB2C(企業対個人)メディアの視点からも審査しているのが特徴の1つである。

 実施に当たっては、経済産業省、総務省と、DXに関連する全10団体からの後援を受けている。

 『Impress DX Awards』は次年度も継続される予定。実施概要などの詳細は『Impress DX Awards』専用サイトに順次、掲載される。

『Impress DX Awards』専用サイトの画面例