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【COMPUTEX 2026:半導体関連産業編】エージェントAIの本格化を見据えたハード競争、米Qualcommやキオクシアらが攻勢
基調講演に登壇したIntel CEOのリップ=ブー・タン(Lip-Bu Tan)氏は、「2030年までに設置されるサーバー10台のうち8台は(PC・サーバー向けプロセッサー設計方式の)x86ベースになる」との予測を示した(写真3)。
新製品としては、データセンター向けCPU「Xeon 6+」と、AIインフラ向けにサーバーラック単位で最適設計する新ラックスケールを発表。さらに、各業界に特化したAIサービスの開発は、電子機器受託製造(EMS)大手の台湾Foxconn(鴻海)のほか、独Siemens(シーメンス)、日立製作所といったパートナーらと進めている。
また、ローカルとクラウドの双方でAI技術を自律的かつ効率良く運用する「ハイブリッド・エージェンティック推論」の開発を、AIスタートアップの米Perplexity(パープレキシティ)と共同で進めている。推論ための新プロセッサー「Core Series 3」も投入し、搭載マシンを順次発売する計画だ(写真4)。タン氏は「ロボティクス分野でも採用されている」ことを強調する。
AI需要でメモリー不足が深刻化し関連株が急騰
AI需要の拡大でメモリーの品不足が続き、価格が高騰に伴って関連株が急騰している。COMPUTEXの影響かどうかは定かでないが、開催と同時に世界で関連メーカーの株価が急上昇し、2026年6月3日には半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(KIOXIA)の時価総額が、一時的にトヨタ自動車を上回った。
そのキオクシアは翌6月4日に「Exploring the Critical Role of SSDs in AI(AI技術におけるSSDの重要な役割を探る)」というテーマでフォーラムに登壇した。キオクシア SSD応用技術技師長の福田 浩一 氏は「自社開発のSSD(Solid State Drive)は大容量でスケーラビリティ(拡張性)に優れ、高いコスト効率でありながら、推論に使うテラバイトクラスの大量AIデータの管理に適している」と説明した(写真5)。
実際、データセンターにおけるビット当たりのNAND(Not AND:否定論理積)型フラッシュメモリー需要も拡大しており、2025年から31年にかけての年平均成長率は34%になると予測されている。
次世代SSDとしてキオクシアは、性能と容量のバランスが異なる「CM」「LC」「GP」の3シリーズを投入したほか、検索最適化ソフトウェア「KIOXIA AiSAQ」でSSDを最適化することで、随時読み書きするDRAM(Dynamic Random Access Memory)だけで構築するよりも、コストを抑えながら検索精度が高められるとしている。
フォーラムには半導体関係で他にも、米Super Micro、米Texas Instruments、米Western Digital(WD)らが登壇し、自社の最新技術を紹介した。一方、基調講演に登壇してもおかしくない米AMDは姿を見せておらず、CEOのリサ・スー(Lisa Su)氏は台湾入りしたものの、展示会よりサプライチェーンの訪問を優先していた模様だ。
とはいえ、新製品発表を独自イベントで実施するスタイルが各社に定着しつつある中で、半導体業界にとってCOMPUTEXが重要な発信の場であることに変わりはない。世界から来場者が増えるほどビジネスマッチングの場としての価値も高まっており、台湾とのつながりを強めながら業界動向を見極める機会として、来年のCOMPUTEXも注目を集めそうだ。