Column

AI協働時代の技能継承のカタチ〜技と知を未来につなぐために〜
少子高齢化に伴う人口減少や労働生産人口の減少により、採用難や現場の働き手不足など、企業活動に及ぼす影響が顕在化している。並行して業務を担ってきた熟練者のリタイアが進み、彼らの“経験や勘”といったノウハウ(技)やナレッジ(知)が十分に継承できないという懸念が現実のものになってきた。こうした社会課題や企業経営の根幹に関わる深刻な課題の解決策として期待が高まるのがAI(人工知能)技術である。今後は、人とAI技術とが協働して物事に取り組む姿が当たり前になっていく中で、AI技術を活用すれば“経験や勘”を単純に形式知に置き換えるという従来の技能継承とは異なる引き継ぎ方が生まれる可能性もある。本連載では、人とAI技術の協働が“経験や勘”といった技能継承にどのように寄与し得るのか。製造業をはじめ、さまざまな業種における技能継承を対象に、新しいカタチを考えていく。
1