Column
今こそ問い直したいDXの本質
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」への取り組みの重要性が指摘されて久しい。日本企業においても「DX銘柄」認定企業など、DXへの取り組みを本格化させている動きも強まっている。一方で「GX(グリーントランスフォーメーション)」や「SX(サスティナビリティトランスフォーメーション)」「AIX(人工知能トランスフォーメーション)」など新たなキーワードが登場し、DXに対して「一過性のブーム」「DXは終了した」という声も聞こえてきているのが現実だ。だが本当にDXは終わったのか。AIなどの技術革新が終わらない限り、我々とデジタル技術との関係は深まることはあっても消滅することはない。少子高齢化やグローバルでの政治の混乱などの下では、デジタルの力を借りながら「これまでとは異なる仕組み」の確立は必要不可欠なはずだ。むしろ「DXは終了した」としてデジタル技術を使った変革への関心を失うことのほうが大きな損失ではないだろうか。そうした認識の下、本連載では改めて「DXの本質とは何か」について、さまざまな視点から考察していく。その考察は必ずしもDXへの取り組みに向けた“正解”とは限らない。1つの問題提起として読者のみなさまとともに「DXの本質」を探求していきたい。
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